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たまに来る常連さんで、髪は茶髪、前歯は抜けていて、話し方はしどろもどろで、あきらかにラリッてるみたいな人がいる。 
実はラりっていないし、見た目よりも年は若く、40前後。
いつも閉店間際にやってきて、いろいろと料理をオーダーした挙句、金が無いこともしばしばで、そのまま出禁になったりならなかったり。 

彼はいろいろあって、次に頭を強打すると死ぬかもしれない。

死にたいのかもしれない。

そんな彼が店を追い出されて、道路に横たわってあわよくばトラックに轢かれようとしているのをみて、我々は大いに笑う。
隣のお客さんに絡みすぎると大いに怒ることもある。

彼のことは嫌いではない。まったく嫌いではない。むしろ、好きだ。

彼より小奇麗で、死ぬほど嫌いな奴等なんてこの世にいくらでもいるのだ。

そしてまた彼が店にやってくると苦笑と供に「毎度!」と声をかけるのであった。

今日も楽しい一日だった。

明日はサッカーだ。 とっとと寝よう。

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