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文章読本

大岡信の「詩 ことば 人間」は折りにふれて何度か読み返す愛読書の一つだが、その理由というのも、何かためになる知識や智恵が書いてあるためかというとそうではなく(あるいは書いてあったかもしれないが次に読むときには覚えていない)、ただただ日本語の文章が心地よいからである。




今読んでいるのは、大岡信が引いていた、丸谷才一の「文章読本」だが、こちらは「文章上達の極意は名文を読むこと」と、数々の名文を紹介してくれている。




大学時代、「虞美人草は(他の漱石に比べて)面白くなかった」という感想を友人に漏らしたときに、あんな贅沢な本はない、と言われたのを思い出す。
名文を読む贅沢。

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