08/03/10 健全経済国・日本をめざす
経済政策のない国・日本
株価が暴落を続けています。日銀新総裁人事が影響していると言いますが、それより外にもっと本質的、根源的な要因があるでしょう。現在の経済無策の政治の現実が見えないとでも言うのでしょうか。
どこまでこの後退局面が続くのか。誰にも予想がつきません。アメリカの景気動向に振り回される、この他力本願の経済の体質は如何ともし難いものなのでしょうか。
ともかくも、かって一人当たりGDP世界一を誇ったこともある日本が、今日、19位に後退し、回復の見通しが立たないまま手を拱いているようでは、最早、政治不在と言っても間違いではないでしょう。
三つのハードルをいかに越えるか
経済後退の要因は三つ。第一に、輸入に頼る食糧とエネルギーの価格が上昇を続けています。第二に、自動車やIT製品をはじめとする工業製品の輸出が、アメリカ等の景気後退により滞り始め、外需依存の日本経済はこの影響をまともに受けています。第三に、誤った「構造改革」の結果、巷には遣えるカネが全然ない。個人消費、地方経済は冷えきったまま凍り付いています。
わが国の経済は、このデフレに加え、世界市場の需給両サイドからのマイナス圧力により見通しの立たない後退局面に立たされ、にわかには身動きの余地もなさそうに見えます。
この局面をいかに脱し、あるべき軌道に乗せるか。まさに今日の政治の一番の課題となっています。にもかかわらず、ガソリン税の上乗せをやめると社会は混乱する?今回の道路特定財源の一連の議論で明らかになったように、現政権はこれまでの枠組みを全く変える気はありません。この激動の経済環境の中で、何も変えないままいたずらに時を失することこそ危機を招くと言うべきではないでしょうか。
個人消費を導く政府支出を
この間の「構造改革」により、カネの回らなくなっている一般国民の懐を当てにした内需拡大は不可能です。輸出できない工業製品を国内市場に回すことはできません。ならば経済を動かすには政府支出で行く外ありません。
第一に、積極財政により個人消費に回るカネを増やすこと、第二に、時代にふさわしい「公共投資」をすること。
プライマリーバランスと言いますが、政府支出が大きくなっても税収がそれ以上に増えれば問題はないわけです。しかもGDPはそれだけ拡大するのです。問題はこれまでの「公共事業」のパターンを思いきり変えること、道路事業はもはや国民経済を牽引するパワーとひろがりを失っているのです。
食糧・エネルギー戦略への投資
これに変わって今後の経済の主要テーマ、食糧とエネルギーに関わる”公共”投資が必要です。
食糧については民主党から直接所得補償制度を提案しています。自給率向上をバネとした生産・消費両面からの内需拡大と地域振興の方策です。
エネルギーについては今後、省エネと環境対応が世界的に需要の集中する技術分野となります。例えば日本の1/8のエネルギー効率しか持たない中国に対し技術供与すれば、1/8の石油で足りる計算です。ムダにエネルギー資源を浪費し、公害をまき散らされてはなりません。
国内では、例えば水素エンジン実用化を実現できれば、石油代替エネルギーを確保するとともに排出炭素量を大幅に削減できます。
一般財源化・日銀新総裁
この程度の投資なら、ガソリン税の暫定上乗せ分でさえ十分おつりが来る計算。今、待ったなしの経済政策が求められているのです。一刻も早く道路特定財源を一般財源化せよ。何ら有効な政策を打ち出さない、漫然と過去をなぞるばかりの政権を変え、思い切って舵を切らなければなりません。
加うるに小泉政権以来の「構造改革」を担ってきたスタッフがこの機に再登場することに対し異議を唱えるものであります。