2008/02/07 マイケル・ムーア、「SiCKO(シッコ)」を観た
マイケル・ムーア監督、「シッコSiCKO」を遅まきながら観てきました。
アメリカの絶望的な医療事情が描かれています。「中指6万ドル、薬指1万2000ドル。どうします?」。事故にあったが医療保険に入っていない。結局、大工さん、安い薬指を選び、中指はあきらめたと笑う。アメリカでは5、000万人が無保険だが、冒頭、ムーアは彼らでなく、保険加入者に呼びかけます、「あなたの医療はカネ次第、とても安心していられる場合ではないよ」と。
民間企業の医療保険、既往症などチェックが厳しい。幸い保険に入れても、保険会社は何かと因縁をつけて保険金を払わない、救急車には乗れない、保険会社が認めないから医者は治療を断る、途中で病院から放り出される、信じられないシーンが次々出てきます。
国民皆保険制度のわが国では、その面での心配をあまりせずにとにかく医者にかかることができます。しかし保険料の未納者が増え、高齢者の負担分も増えるなど、制度にほころびが見え始めています。小泉政権以来の「構造改革」はむしろそんな流れを助長しているわけです。
この映画では、医療が無料の国、隣の国カナダ、そしてイギリスやフランスの例を紹介しています。病院で目立たない場所にある「会計」窓口をようやく見つけたムーア本人が、患者の支払いではなく、逆に、病院までの交通費を払い戻しする窓口と知り、驚き呆れるシーンが出てきます。
命もカネ次第のアメリカのような社会とこれらの国々の社会、日本はそのどちらを選択すべきでしょうか、それともすでにそんな選択を許さないほど窮迫した国になってしまっているのか。医療とは、優れて、人としての尊厳を保つための営みであることを改めて思いしらされた時間でした。
来る2月10日、次の日曜日、「SiCKO(シッコ)」を自主上映します。まだ観ていない方、午後2時、沼南中央公民館にお集まりください。¥500です。