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シルビアのいる街で('07)ホセ・ルイス・ゲリン

まさかこの予告編から、あの展開を予想した人がいるだろうか?
そのままじゃないか。

いい映画かどうかの条件として、主人公に感情移入できるかどうかというのがあるけど、この映画のすごいのは、感情移入しているのかしていないのか、よくわからないのに(そして多分そんなにしていないのに)、すごく引き込まれるところだ。

引き込まれた、という証拠に、映画の上映時間が異様に短く感じられる。冒頭のカフェのシーンなんか、いままでにない、まったく新しいことを見せられているような気になった。"dans la ville de sylvia"と主人公がスケッチ帳に書き込むところや、男の視線と、無名の人々の顔。

この極端にシンプルな話の中で出てくるいくつかのイメージは、映画の最先端、っていう印象でした。