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舞台恐怖症('50) アルフレッド・ヒッチコック

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ヒッチコックの50年代をリストしてみる(サイコはおまけ)。ヘタな映画を見るよりもこのリストを眺めていたほうが楽しいくらいなラインナップなのですが、その中で最初の年にある『舞台恐怖症』は、ヒッチコック本人がキャリアの汚点というくらいに失敗作として位置づけているものです。

サイコ (1960)
北北西に進路をとれ (1959)
めまい (1958)
間違えられた男 (1956)
知りすぎた男 (1956)
ハリーの災難 (1955)
泥棒成金 (1955)
裏窓 (1954)
ダイヤルMを廻せ (1954)
私は告白する (1953)
見知らぬ乗客 (1951)
舞台恐怖症(1950)

なんとなく見始めて、そんなに面白くもないなー、と思っていたのですが、ヒロインが憎めない感じなのとディートリッヒが桁違いの存在感を発揮して浮いている感じを見ていたのですが、ラスト近く、いきなり緊迫したシーンになって、そこはまるで違う映画みたいになって、すごいもんでした。

ヒッチコック本人が言っている駄作になった理由というのは、謎解き映画のようになっていて、しかもそこで使っているフラッシュバックの手法が禁じ手なので、映画をつまんなくしているとのことです。こういってもなんのことやらと思いますが、実際見ると分かります。というか、そりゃねーよなとなります。