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ユキとニナ('09)諏訪のぶひろ&イポリット・ジラルド

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またいい映画を観てしまった・・。魅力を一言で言うなら飽きない画っていうところです。美しい画かどうか、というのは開始早々に車のカットでわかるんだけど、美しいだけじゃないです。パリの家とか中庭のシーンがずっといい。後半、2人が家出して田舎の駅に到着したあたりで一時的にだるくなりかけたけど、いやいや、やっぱり最後まで魅せてくれます。

特に、ユキとだれかが会話するシーンにはいくつも強い印象を残すものがあります。例えばすぐに思い出すシーンとしては、ニナと喧嘩しちゃうところとか、母親に手紙を読ませているところでのユキのリアクションとか。あと、ユキが母親にたまに日本語で返すところのキュートさは、日本人だけが楽しめるところですね。ユキのお母さんが空港に向かう日に「ユキちゃん」って窓の外から呼びかけて、ユキが「うん?」って小声で返すところ、いいです。

ここで個人的な話をすると、俺は最近映画館で最前列近くに座るので、字幕を読むのが億劫でしょうがないので、むしろ読まないようにしている。文字を追うと、画が見えなくなるからね。大体、映画を見るのに文字を追うなんて、おかしいだろ。いまさらながら。が、フランス語の映画だとこれがけっこう難しい。なぜなら俺はフランス語があまりわからないからなのだけど、それだけに見ていて母子の日本語のやりとりが入るところはことごとく反応してしまった。

監督トークショー見てきた友人YAのブログに、ユキ役のノエ・サンピのことが書いてあるのが面白かった。