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たぶん悪魔が('77)ロベール・ブレッソン

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邦題ですが、まさか悪魔が、きっと悪魔が、とか考えているとなかなか題名が覚えられない。

さて、ここまで順調にこなしてきている(とはいい難い)、「ブレッソンを見るシリーズ」の第2弾です(俺はこういうシリーズものをいったいいくつ持っていて、しかもそのほとんどを放置しているだろう?)。

この映画は1976年の夏に撮影されていて(実は俺はこの映画の撮影期間中に生まれています)、キャリアとしては後に『ラルジャン』を残すのみ、「シネマトグラフ」もかなり完成されて研ぎ澄まされてきた時代の作品ということです。

たしかに、それは感じる。何かが完成しつつある感じだけは。やたら足元を移すキャメラとか、かっこいいです。でも、主人公が自殺するまでを描くだけあって内容的には絶望、なんですが(主人公が死ぬことは映画の冒頭に出てくるのでこれはネタバレではない)、それをおいておいても非常に不気味です。なんか、出ているひとが全員ゾンビみたいなんですね。ブレッソン一流の演出により。

1976年といえばけっこう昔なのに、妙に時代を感じさせない、なんか出演者の血の通っていない感じもあいまって、冷凍保存されたような印象を与えます。どうも最近とられた映画にも見えなくもない。・・これがこの映画の特徴です。

さて、次は『ジャンヌダルク裁判』かな。

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