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『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術』




映画の脚本の書き方。というより、いろいろな(優れた)映画の脚本に共通する構造を分析する本。ポランスキーのチャイナタウンを最高の脚本として称えながら、脚本の構造はどうあるべきかを断言し続ける(ほかに新しい映画もけっこう取り上げます)

いわく、映画では開始20-30分たったときに必ず事件がおきなくてはならない。そこから主人公の「葛藤」が描かれ、終わる30分ほどまえからはテーマは解決に向かう。

映画における「テーマ」とは何か?それはアクションであり、キャラクターである。そもそもキャラクターとは何か?それはアクションである。

・・・というようなことが断言されつづけるアメリカ人っぽい本。面白すぎる。歯切れよすぎ。あたりまえっぽいけど、ここまでの本は、意外とないもんだよ!脚本において最初の10ページのつかみの重要性も語っているが、この本の「つかみ」は、スコット・フィッツジェラルドが映画の脚本家としては成功しなかったというエピソード。


ビリー・ワイルダーはかつて、フィッツジェラルドを、配管工事を任された偉大な彫刻家に例えた。「彼は、どのようにしてパイプをつなげば水が流れるのか、分からなかったのさ」

最近おりしもスカパーに入って、常に映画を見れる状況になったので、『ヒドゥン』とか『氷の微笑』とか『ブルー・ベルベット』といったよくテレビでやってるような映画をみながら「あーここでプロット・ポイント1ね」とか考えながら見ている。

あ、映画の脚本を書きたい!とは思ってません念のため。でもチャイナタウンはプリント・アウトして読んでしまった。この本読めばそりゃ1つくらいはスクリプト読みたくなるって(チャイナタウンがそれほど面白い映画かどうかってことはまぁおいて置いて)