クイーン('06英)スティーヴン・フリアーズ
イギリスの女王陛下のエリザベスⅡ世をヘレン・ミレンが演じて大好評だった映画。
面白いです。イギリス王室とかどうでもいいと、面白くないかもしれない。
かなり女王に同情的な作りになっている。
ヘレン・ミレンの女王はよく似ている。そしてトニー・ブレアも本人に似ている。映画がはじまったときは再現VTRみたいで二人とも(当たり前だが)ちょっと偽者っぽくなるんだけど、すぐに気にならなくなる。こういう現役の人物の話を映画にするというのはすごい。しかもあきらめずに似せるってのがすごい。
すごいといえば女王陛下が休暇をとる鹿狩りができるスコットランドの別荘がすごい。山いくつという広さで、中でジープで移動するんだけど、女王も一人でジープで移動する。・・というあたりはまあいいだろと思うところかもしれないけど、妙に感動してしまった。ちなみにブレアの奥さんが反君主制論者という設定も、どうやら真実らしい。
ストーリーは1997年ブレアが選挙に大勝して首相になるところから始まる(ブレア、もう10年も首相やってたのか)。そしてあのダイアナが死んだ事件とその後の女王の対応に焦点が当てられている。
事故のあとチャールズが遺体を引き取ったものの、王室を離れたダイアナは無関係な民間人なので特別に声明を出さない、という英王室の伝統の見地からは筋の通った対応をする女王。だが、ダイアナに冷たいと女王を非難する国民の声と、それを無視しないように助言するブレアに最終的には折れる、という展開。途中からブレアがすごい勢いで女王に同情的になって、奥さんにマザコンとか言われだしていて面白い。
この映画見て一番怒るのはブレアの奥さんだろうなあ。
「女王として、そして祖母として」 (ヘレン・ミレン)