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Maggie's Farm

興味が先鋭的になるということは、あらゆる意味で孤独になるということだと思う。
そうでない人間でありつつ、そうであるフリをしてる場合は、
せめて興味の方向が別であることに気づいてほしい。
その孤独すら感じられなくなる時が来たらおしまいだと思いたい。

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音楽や絵画によってもたらされるインスピレーションによって世界を予感するように、労働が世界についてのインスピレーションを人に与えてくれる可能性はないのだろうか? 音楽の演奏や絵画の制作は身体の運動なのだから、労働がそういうインスピレーションをもたらすとしても不思議ではないのではないか? と、こんなことを考えていたら(これもまた雲を掴むようなものだけれど……)、宮沢賢治の詩のこういう一節に出合った。「生徒諸君に寄せる」という詩の一節だ。
   衝動のやうにさへ行はれる

   すべての農業労働を

   冷く透明な解析によって

   その藍いろの影といっしょに

   舞踏の範囲に高めよ

 最近、私はつくづく宮沢賢治は21世紀の詩人だと思う。
 ここで賢治は決して安易に“主体”として確立した人間をイメージしていない。ともすれば“マック的主体”になりかねない農業労働に、“主体”として関わりうる可能性を賢治は夢見たのだ。
 夢を見る。——これこそが、教養の力なのだ。
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jin氏が自身のブログに貼ってた保坂和志のWeb連載(連載終了で単行本になったようです)のをそのままコピペ。素晴らしいなー。
宮沢さんよりも、どっちかといえば保坂和志のほうが素晴らしいなあ。

たまにどうしようもなく、怒りに支配されるようなことすらなくなった時はもうおしまいだと思いたい。


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